猫と一緒に暮らしていると、猫が「じーっ」と人の方を見つめてくることがあります。猫の大きな目で見つめられると引き込まれそうで可愛い。しかもどこか不思議な視線でもあるのがまたいいところです。
このとき、猫はどのような気持ちなのでしょうか。もしくは、何かを伝えようとしているのでしょうか。
言葉を話さない猫にとって、視線は大切なコミュニケーション手段の一つです。この記事では、猫が飼い主をじっと見つめる理由や意味、そのときの接し方もご紹介します。猫の行動の意味を理解すれば、猫との距離をもっと縮められるでしょう。
猫が飼い主をじっと見つめる主な理由

ごはんや遊びなど何かをしてほしいという要求
猫が人を見つめる際の理由のうち、最も多いのが要求のサインです。「ごはんちょうだい」「遊んでほしい」といった欲求が込められているのです。
お腹が空いたときや食事の時間が近づいたとき、お気に入りのおもちゃが見つからないときなどに、期待を込めて見つめてきます。また、鳴きながらじっと見つめてくる場合は、より強いアピールと考えられます。
お腹空いたら飼い主の横まで行って見つめます!
それでもご飯出てこなかったら鳴きます!
環境や対応への不満やストレス
猫は環境や飼い主の対応に対して不満があるとき、ストレスを感じているときにも、じっと見つめてきます。例えば、「トイレが汚れている」「寝床が整っていない」「構ってくれない」などの原因が代表的です。要求に近い理由とも言えます。
このとき、耳を伏せる「イカ耳」や、目を細めるような仕草を伴うこともあります。それらは、猫がより強く不満や不快感を持っているサインです。
やきもちや独占欲
猫は自由奔放で独立心が強いように思われていますが、意外と独占欲も強いのです。飼い主が他の動物や赤ちゃん、パートナーに気を取られていると、私を見てほしいという気持ちからじっと見つめてくることがあります。
特に甘えん坊な猫に多くみられる行動です。さらに、近づいてくる、すりすりしてくる、甘噛みしてくるといった行動を伴うこともあります。それらはより積極的に甘えてかまって欲しがっていることを示す行動です。
罪悪感や反省の気持ち
実は猫も、いたずらをした後にそっと飼い主の顔色をうかがっていることがあります。怒られるようなことをしてしまったときに、人の様子を気にして、視線で飼い主の反応を探っているのです。
このときの猫の目には、叱られるかも…、バレてるかな…といった複雑な感情が見えることもあります。
他の子のご飯こっそり食べてるときは、ときどき人の方見ます…
観察・興味の視線
好奇心旺盛な猫は、周囲にいる人の行動を常に観察しています。人の行動に対して、「何してるの?」「どこ行くの?」と興味を持って見つめてくるのです。
日常のちょっとした動きも興味津々で見つめてくるなら、その人のことが気になっていて好きなサインでもあります。その人との関係性が良好であることがわかります。
狩猟本能や遊びたい気持ち
猫が何かをじっと見つめて、瞳孔が大きくなり姿勢を低くしているときは狩猟モードです。じっと見ている対象を、獲物だとみなして狙っているのかもしれません。
もし人の方を見ているなら、動く手や足を狙っている可能性もあります。急に飛びかかってきたり、じゃれついてきたりするかもしれません。猫の遊びたい気持ちが高まっているサインです。
信頼・愛情の表現
飼い主にとって最も嬉しい理由のひとつが、猫からの「信頼」や「愛情」の視線である場合です。
猫が目を細めながらこちらを見てくる、ゆっくりまばたきをするなどの行動は、猫の「安心している」「大好き」という気持ちの表れです。飼い主もゆっくりとまばたきを返すことで、愛情のキャッチボールができます。
見つめられたときの対応方法
猫の要求や気持ちを推測する
猫がじっと見つめてきたら、鳴き声・耳・しっぽ・姿勢など他の行動も含めた全体の様子を見て、何を伝えようとしているかを読み取りましょう。猫がじっと見つめてくる理由が理解できれば、対応方法もわかります。
ゆっくりまばたきして愛情を伝える
猫がリラックスしているようであれば、じっと見つめてくる行動は機嫌の良いサインであることが多いでしょう。こちらからも「ゆっくりまばたき」を返してあげると、猫もさらに安心して信頼が深まります。
ときには要求には応えないことも必要
猫の甘えたい、ごはんが欲しいという要求が頻繁な場合があります。猫が可愛いのでできるだけ応じてあげたいのですが、猫の要求すべてを叶えてあげているとわがままになることもあります。
すると、さらに要求がエスカレートしたり、大きな声で鳴き続けるようになってしまうかもしれません。おやつのあげすぎは肥満や病気の原因にもなってしまいます。メリハリをつけて、必要なときのみ対応しましょう。
警戒・ストレスサインには静かに対応を
猫の瞳孔が拡大していたり、耳を後ろに倒していたり、低いうなり声を出していたりする場合には、猫が過度なストレスを受けているサインかもしれません。警戒感が高まっている猫は、暴れたり飛びかかってきたりすることがあります。
その場合、無理に撫でに行ったり、視線を合わせると、さらに興奮してしまいます。猫が興奮しているときは、視線を外し、静かに距離をとることが大切です。まず猫を落ち着かせましょう。
猫が何もない場所を見つめる理由

猫が壁や空中などの何もない場所を見つめていると、人には見えないものが見えているのではないかと不気味に感じてしまうことがあります。お化け?と思うこともありますし、部屋に虫が入ってきたのかもと考えても怖くなります。
しかし、これは猫の感覚が原因になっている行動です。猫は、人には聞こえない高周波の音や、紫外線などの視覚情報にも反応するのです。また、単にぼーっと過ごしているだけの場合もあります。まれに認知症が疑われることもあるかもしれませんが、過度に心配する必要はないでしょう。
ほんとに虫がいることもあるけどねー
猫の視線の意味を考えて
猫が飼い主をじっと見つめる行動には、いろいろな意味があります。猫の「何かしてほしい」「気になる」「大好き」といった、気持ちが込められているのです。
猫の視線の意味を知れば、猫の気持ちを理解して対応できます。猫も自分の気持ちが伝われば機嫌よく過ごせますし、自分の気持ちを理解してくれた人を信頼してくれます。猫の視線を注意深く観察してコミュニケーションを取り、関係性を強めましょう。


