高齢の猫は、夜中に大声で鳴くようになることがあります。
どうして鳴くの? 病気なのかも? と多くの飼い主さんが悩むでしょう。この行動には、高齢期特有の身体や心の変化が影響しています。
この記事では、老猫の叫ぶような鳴き声の原因、獣医師の診断で確認すべきポイント、自宅でできる具体的なケアなどを紹介します。
老猫の「叫ぶような鳴き声」とは?
夜中に突然大きな声で鳴く声です。ぎゃー!と絶叫しているようでもあり、遠吠えのようでもあります。
また、夜間に何度も繰り返すのも特徴です。大きな声で夜中に何度も起こされることになってしまいます。
11歳以上は高齢、15歳以上は老齢とされ、その年齢を超えると多くなる症状です。
ぼくらはまだだね…
あんた寝言けっこう多いからねえ、鳴くようになるかもね…
老猫が叫ぶように鳴く原因
高齢猫が叫ぶように鳴くのは珍しいことではありません。年をとるとともに身体的に変化が生じることが原因なので、どの子にも現れるかもしれないのです。
代表的な原因を紹介します。
身体の病気によるもの
これらの病気は、痛みやホルモンの乱れによって、感情を刺激したり、感情表現を大きくしたりすることがあります。また、単純な関節の痛みなども鳴く原因になりますし、体を思い通りに動かせないことがストレスになって鳴くこともあります。
病気や身体の不具合は高齢になるほど増えるので、どうしても老猫の方が叫ぶように鳴くことが増えるのです。
- 慢性腎臓病
- 甲状腺機能亢進症
- 消化器疾患・腹痛
- 排尿障害・膀胱炎・尿路結石
- 高血圧
認知機能の低下・脳の老化
また、認知症(猫の認知機能不全症候群:FCD)の影響が見られる場合もあります。
認知症とまでは進行していなくても、高齢化とともに意思疎通の際の感情のコントロールが緩み、強く出るようになることもあります。
聴覚・感覚の低下による影響
加齢によって聴力や聴力などが落ちて、自分の鳴き声の大きさをコントロールしにくくなるという場合もあります。
耳が遠くなると声が大きくなる、人と同じ症状です。
分離不安
分離不安の猫は、飼い主様の姿が見えないだけで叫ぶように鳴くことがあります。
猫は自立心が強い動物ですが、人との生活に慣れた猫は分離不安になることもあります。特に、子猫の頃から完全室内飼いで単頭飼育されていた子は、その傾向が強いようです。
また、高齢になってから、体のどこかに不調が出てきて、一人でいることに不安を感じるようになる場合もあります。
獣医師に相談すべき症状
まずは、猫が大声で鳴く原因を突き止めたいものです。もし原因が加齢というだけであれば、飼い主としては受け入れるしかありません。少しでも多くのコミュニケーションを取って、なだめてあげるのが一番です。
しかし、深刻な病気が原因だったり、治療が必要な兆候だったりしたら、獣医さんでの診察が必要です。
代表的な注意すべきサインには、以下のようなものがあります。
- 嘔吐・下痢を繰り返す
- 急激な体重減少・食欲低下
- 排尿困難・血尿・尿閉
- 極端な多飲多尿
- 動きが鈍くなる・ふらつく
自宅でできる具体的なケア方法
高齢猫の夜鳴きを防ぐための方法を紹介します。加齢によって乱れてしまった感覚やホルモンバランスを整え、生活習慣を取り戻すことが基本です。
安心できる環境を整備する
暖かい寝床を整え、テレビなどの環境音を静かにすることで、猫の感覚を刺激しないようにすることが大切です。できるだけ穏やかに過ごせる環境を整備しましょう。
また、家具の配置や段差に気をつけて、安全対策をすることも必要です。
日中の刺激を増やす
夜によく眠れるように、昼間の刺激を増やしてメリハリをつけましょう。
おもちゃを使って遊ぶのがおすすめです。ただし、高齢猫は体力も落ちていますので、あまり長時間は遊べません。遊べなくても、撫でたりブラッシングをしたり、スキンシップと会話を増やしましょう。
昼夜逆転を予防
日中の活動とともに、夜間は部屋を静かに保つことで、昼夜逆転を防止できます。
④ 夜間の対処法
夜間に大声で鳴き出したら、無視するのではなく、しっかり対応しましょう。おやつをあげたり、撫でたりしてあげます。
老猫は一度に多くのご飯を食べられなくなることがあります。夜間でもおやつを少しだけあげて、満足させてあげるのが効果的です。また、身体の違和感を感じている猫には、撫でたりブラッシングしたりして、感覚を落ち着けてあげるのがおすすめです。
飼い主の心構え

高齢猫のケアは、介護にも通じるものがあります。加齢は避けられませんので、どうしても徐々に不調を感じることが増えてしまいます。飼い主にとってもストレスになることが多くなりますが、猫が年をとりながら生きていることの証でもあるので、大切な猫のお世話を続けましょう。
無理なくケアをするために、完璧を求めすぎないことが大切です。完全に猫の不快感を取り除くはできないと自覚して、できる範囲で手助けしましょう。
獣医さんなどにも相談し、周囲のサポートを適切に受けるのも大切です。
また、飼い主自身の健康管理も欠かせません。夜中に何度も起こされることも増えますので、疲労を溜めないように気をつけましょう。
まとめ
老猫の叫ぶような鳴き声は、身体の不調・認知症・不安・要求行動など、いろいろな原因で起こります。完全に無くすことは難しいものの、適切なケアが必要です。
飼い主が正しい知識を持ち、動物病院の力も借りながら対応して、愛猫の健やかな老後を支えてあげましょう。

