猫が人の足元に寄ってきて、頭や首をスリスリとこすりつけてくることがあります。家具や壁に、身体をこすりつけているのも見るでしょう。このスリスリは猫に特有の行動です。とても猫らしく可愛らしい仕草のひとつです。
実は、このスリスリにはいろいろな意味があります。場合によって込められている猫の感情も異なります。猫の行動をさらに理解するために、意味を知っておきたい物です。
この記事では、猫が人や物に体をすりつける理由や、その背景にある猫の気持ちについて説明します。
マーキング行動としてのスリスリ
猫がすりすりと身体をこすりつけるのは、マーキング行動の一種です。猫は体のいくつかの箇所に、フェロモンを分泌する腺を持っています。代表的なのが顔の頬、あご、尾の付け根などです。そのフェロモンを出す箇所をこすりつけることで、自分のにおいを残します。
これは、猫が「ここは自分のテリトリーだ」と主張する方法です。家具、壁、飼い主などにすりすりすることで、自分のにおいをつけているのです。部屋に自分の匂いをつけて安心感を得ようとするのはわかりますが、飼い主にもつけようとするのは可愛いですね。
すりすりするつもりが、ごつーんって頭突きしちゃってることもあります!
飼い主へのスリスリは、親愛と安心のサイン
猫が人に対してすりすりしてくる場合、それは信頼感や親しみの表れと考えられています。
- ・帰宅時に足元にすり寄ってくる
- ・なでてほしいときに身体を押しつけてくる
- ・飼い主の手や顔に頭をこすりつける
これらの行動は、「好き」「愛着」などの好意や、「安心」している感情を表しています。また、「構ってほしい」といった気持ちのサインの場合もあります。
そっと撫でてあげたり、触っていてあげると、猫にとって心地よいコミュニケーションになることが多いようです。抱き上げたりして無理に構うと逆効果になり嫌がられることもあるので注意しましょう。
家具や物へのすりすりは縄張りの見回りと安心のため

猫は環境の変化に敏感です。引っ越しや模様替えをしたり、新しい家具を部屋に入れたりすると、それらにすりすりと顔や身体をこすりつけることが増えます。それらの家具や部屋に自分のにおいをつけて、落ち着こうとしているのです。
これは、この場所は安全だと自分で確認する行為でもあり、この場所は自分の縄張りだと周りに主張する行為でもあります。人には猫ごとのフェロモンの匂いの違いまでは感じられませんが、猫の言いたいことはわかってあげたいところです。
過剰なスリスリには注意
基本的にスリスリはポジティブな行動である場合が多くなっています。ただし、以下のような場合は、注意が必要です。
- ・すりすりする頻度が急に増えた
- ・身体をこすりつける場所が偏っている
- ・匂いを強く残そうとしているように見える
これらの行動には、なんらかのストレス、発情期、健康上の変化などが影響している可能性もあります。
不安な気持ちから、自分の匂いを過度につけようとしているのかもしれません。違和感を感じる場所があり、そこに自分の匂いをつけるために執着しているのかもしれません。
他の猫の匂いを自分の匂いで消すために、頑張ってすりすりすることもあります。それが過剰になると、ストレスが溜まってるサインです。
体調が悪いことからストレスを感じて、このような行動をとっている場合もあります。猫の行動がおかしいと感じたら、獣医師さんに相談してみるのがおすすめです。
スリスリは猫の愛情と安心のための行動
猫がすりすりする行動には、自分の匂いをつけるという本能的な理由のほかに、親しみや愛情を示すという感情、安心を得たいという気持ちなどの意味が込められています。
猫にすりすりされたら、無理に抱き上げたりするのではなく、猫したいことを考えて応じてあげましょう。もし不安を感じているようなら、その原因を取り除けるように考えます。
猫は言葉を話しませんが、行動にはメッセージが込められています。スリスリもそのひとつです。猫と触れ合いながら、その感情を読み取ってあげられると、より幸せに暮らせます。

