冬でも、屋内飼育であっても、ノミには注意しなければなりません。
この記事では、岡山理科大学の中村有加里さんと深瀬徹さんの調査報告「2016年~2017 年および2019年~ 2020年の冬季に東京都の市街地域において屋内飼育されていた犬と猫におけるノミの感染状況 -ノミの越冬の一形態-」を紹介します。
(参考)
調査の概要
この調査は、2016年〜2017年と2019年〜2020年の冬季に行われたもので、対象は東京都市街地で屋内飼育されていた犬50頭と猫50頭の計100頭です。
- 調査時期:12月~2月(冬季)
- 犬と猫ともに屋内飼育(猫の一部はバルコニーや庭に出入りあり)
- 飼い主の許可と動物福祉に配慮した検査
- ノミは専門の櫛(フリーコーム)で丁寧に採取
調査結果
猫に多く、犬にもわずかにノミが寄生していました。
検出数とその内訳
| 調査期間 | 犬 | ノミ寄生があった頭数 | 猫 | ノミ寄生があった頭数 |
|---|---|---|---|---|
| 2016-2017年冬 | 50頭 | 1頭(1匹のノミ) | 50頭 | 2頭(それぞれ2匹) |
| 2019-2020年冬 | 50頭 | 0頭 | 50頭 | 2頭(2匹・3匹) |
- 確認されたノミはすべてネコノミ(Ctenocephalides felis)
- ノミがいたのは主に「腰」や「尾の付け根」
- 寄生していた犬猫は、いずれも症状がなく、飼い主も気づいていなかった
ノミの越冬に関する仮説

一般的にノミは寒さに弱く、冬には姿を見せないと思われています。しかしこの調査によって、冬季であっても、わずかに成虫ノミが犬や猫に寄生しながら越冬していることがわかりました。
ノミが寄生する原因と、越冬できる要因は以下のようなことが考えられます。
- 哺乳類の体表は恒温で暖かく、ノミが生き延びやすい
- 現代の室内環境は暖房によって冬でも温暖
- ベランダや庭への出入りが感染源となっている可能性
冬でもノミのチェックは必要
この調査で明らかになったのは、冬だからといってノミ対策を怠るべきではないということです。気づかぬうちにノミがペットに寄生しているかもしれません。愛犬・愛猫の健康を守るために、季節を問わず日々の観察とケアを大切にしましょう。
ポイント
- 月に1度はノミチェックを(腰・尻尾の付け根を中心に)
- ペットが外に出る機会がある場合は要注意
- ノミが見つかったら早期に駆除処置を
- 春からの繁殖期に備えて、冬からの予防がカギ
うちにもノミいるかな…
かゆくないよー!
君たちは逃げないでちゃんとブラッシングしてもらいなさい。ノミが見つかるかもしれないぞ


