猫の行動

猫の座り方の種類と、座り方ごとの猫の気分

猫はいろいろな座り方をします。観察していると、猫の座り方にはさまざまなバリエーションがあることがわかります。それぞれの座り方には、猫の気持ちや体調が表れているのです。同じように見える座り方でも、ほんの少しの違いでリラックスしているのか警戒しているのか、分かれることもあります。

猫は言葉を話しませんが、行動やしぐさで感情や健康状態を表現しています。座り方はそのひとつの重要なサインです。座り方を理解することで、猫の気持ちや体調の変化に気づくことができます。

この記事では、猫の座り方の種類とその意味を解説します。注意すべき座り方のサインや、病気が疑われる座り方についても紹介します。猫ともっと深くコミュニケーションを取り、健康を守るために、座り方について注意してみましょう。

主な猫の座り方と意味

香箱座り

前足と後ろ足をすっぽり体の下にしまい込んで座る姿勢です。見た目が香箱(こうばこ)に似ていることから、こう呼ばれています。

猫がこの姿勢をとっているときは、周囲に安心していると言われています。すぐに立ち上がる必要がないほどリラックスしているためです。

ただし、寒いときにもこの姿勢を取ることがあります。室温を気にして、猫の体調も考慮しましょう。特に、普段香箱座りをしない猫がこの姿勢を取っているときは、少し注意が必要です。

お手手ないないするの好きー

お腹が邪魔になるんだよなあ…

スフィンクス座り

古代エジプトのスフィンクス像のように、前足を前に出し、お腹を床につけて後ろ足をたたむ姿勢です。この座り方は、香箱座りよりもやや警戒心を残しています。リラックスしているものの、何かあればすぐに動けるようにしている姿勢です。

この姿勢で座ることが多い猫は、慎重な性格の傾向があります。そのため、住環境に慣れてリラックスできるようになると、香箱座りをするようになることもあります。

エジプト座り

背筋を伸ばして前足を地面につけ、お尻を床につけて座る姿勢です。凛とした姿で、エジプトの猫の神様であるバステトが、この座り方で描かれたり像がつくられたりすることから呼ばれています。

すぐに動ける態勢でもあるため、猫が少し落ち着かない気持ちでいるときのサインでもあります。猫がエジプト座りをしているときは、何かに注目していたり、環境を警戒していたりする場合が多くなっています。

野良猫もよくこの姿勢を取るので、イメージしやすいでしょう。家の猫でも、初対面の来客がいたり、知らない音がしたときにこの姿勢を取ります。

しっぽ巻き座り

しっぽを自分の前足や体に巻き付けて座る姿勢です。エジプト座りや香箱座りの変化型とも言えます。しっぽは敏感な部位です。そのため、しっぽを体に巻き付けるのは、防御の気持ちや寒さ対策、落ち着かない気分の表れでもあります。

また、トイレの後や湿った床を避けたいときなどにも、この座り方を取ることがあります。

横座り

後ろ足を片方に崩して座る姿勢です。人間でも横座りと言われる座り方ですが、猫の場合はリラックスしている状態です。

片方の前足を立てている場合はまだ少し注意を払っている様子ですが、両足を前に投げ出していたら、心から安心してくつろいでいると考えられます。

寝る前や、飼い主のそばで安心しているときによく見られる座り方です。愛猫がこの姿勢をしていたら、くつろいでいるので、そっとしてあげましょう。

スコ座り(おやじ座り)

お腹を見せて、後ろ足をだらんと前に投げ出す人間のような座り方です。スコティッシュフォールドによく見られることから「スコ座り」と呼ばれています。他の猫種でもこの座り方をすることもあり、おじさんの座り方のようだから、おやじ座りと言われることもあります。

とてもリラックスした姿に見えますが、関節や股関節に痛みがある猫がこの座り方をすることもあります。頻繁に見られる場合は、病院での診察をおすすめします。

箱のり座り

箱や棚の縁に前足をかけてちょこんと座る姿勢です。この姿勢は猫が好奇心旺盛なとき、何かに興味を持って観察しているときによく見られます。

座っていますが、活動モードに入っている合図でもあります。おもちゃを出したり、遊びに誘うと良い反応をしてくれるので、積極的に遊んでみましょう。

注意が必要な座り方

普段と違う座り方をしている

座り方に違和感がある、ぎこちない、偏った姿勢をしている場合は、どこかに痛みや違和感があるのかもしれません。特に、脚をかばうような座り方や、左右非対称な姿勢には注意が必要です。

暗い場所や隅にじっとしている

体調が悪くなると、猫は人目につかない場所に隠れる傾向があります。押し入れの奥やベッドの下など、普段行かないような場所にこもっているときは要注意です。

お尻をこすりつける

座りながら床にお尻をこすりつけるような動作をしたら、肛門腺のトラブルや寄生虫の疑いがあります。頻度が高いなら、肛門周りに赤みや腫れがないかチェックしましょう。

うんちのキレが悪いだけのこともあります…ごめんなちゃい…

座り方を頻繁に変える、落ち着かない

すぐに座り直したり、場所を頻繁に移動する場合、長時間同じ姿勢を取れない状態なのかもしれません。体や関節が痛いだけではなく、ストレスから落ち着けない状態になっている可能性もあります。

座り方から考えられる猫の病気

骨軟骨形成異常

遺伝性の骨・関節疾患です。スコティッシュフォールドに多く見られることでも知られています。
関節の変形や痛みによって、スコ座りのような姿勢を取ることが多くなります。進行すると歩行困難になることもあるため、早期発見とケアが重要です。

椎間板ヘルニア

加齢や肥満により椎間板が変形して神経を圧迫する病気です。歩き方がぎこちない、背中を丸める、座ってもすぐに立ち上がるなどの動きが見られる場合は要注意です。

膝蓋骨脱臼

膝蓋骨(ひざのお皿)が正常な位置からずれてしまう病気です。スコティッシュやペルシャなどの猫種に多く見られます。
突然足をかばうように座るようになった、スコ座りが増えたなどの変化が見られたら、獣医さんの診察を受けましょう。

猫の座り方を観察しましょう

猫の座り方には、そのときの気分や体調が現れています。リラックスのサインであったり、逆に病気や不調を訴えるサインであったりするかもしれません。

猫は体調の変化を隠す習性があります。そのため、小さなサインを見逃さないために、観察することが大切です。
座り方の変化や、しぐさのちょっとした違和感に気づけるよう、普段から猫の様子をよく見ておきましょう。スマートフォンなどで普段の座り方を写真や動画に記録しておくと、変化に気づきやすくなります。

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