猫の行動

猫が飼い主にずっとついてくる理由と分離不安症の問題

気づけばいつも足元に猫がいる、トイレやお風呂にもついてきて扉の前で待っている、といったことがあります。猫といえば、気まぐれで自由奔放なイメージを持たれがちですが、意外にも甘えん坊で飼い主にべったりな子もいるのです。

猫がついてくるという行動は、とても可愛らしく感じられます。しかし、猫が問題を抱えているサインの場合もあるため、気をつけて観察してみることが大切です。

この記事では、猫がなぜ飼い主の後をついてくるのかを説明します。その背景にある心理から、もし問題がある場合の対処法、そして「分離不安症」の可能性も紹介します。猫がどのように感じているか、異常がないか、見直しましょう。

猫が飼い主の後をついてくる主な理由

愛情と信頼の表現

猫が飼い主のあとをついてくる行動の、もっともポジティブな理由のひとつが愛情表現です。この人と一緒にいたい、この人がいれば安心、と思っている証拠です。

とくに以下のような猫にはその傾向が強く見られます。

  • 子猫の頃から人の手で育てられた猫
    一匹飼いで人とのつながりが深い猫
    過去に捨てられた経験があり、人への執着が強い猫

要求や期待による行動

猫はとても賢く、こうすれば飼い主が反応するという行動を学習しています。ごはんの時間が近づいたり、飼い主が冷蔵庫へ向かうそぶりを見せたりするだけでも、期待感からついてくることがあります。

ご飯!? おやつ!?

不安やストレスの影響

引っ越しや模様替え、大きな音や環境の変化などでストレスを感じた猫は、家の中で安心できる場所がなくなってしまっています。

そのため、安心できる場所として飼い主のそばを選ぶことがあります。落ち着ける場所が他にないため、頼れる飼い主の近くを離れたがらないのです。

好奇心や観察欲

飼い主の行動に興味を持ち、なにしてるの? という好奇心からついてくる場合もあります。

飼い主についてきやすい猫の性格・特徴

甘えん坊タイプ

抱っこが好き、膝の上が好きな猫は、後をついてくる傾向も強くなります。

子猫や若い猫

自立心が育っていない時期の猫は、飼い主を母親のように思い、常についてくることが増えます。

好奇心旺盛な猫

動きがあるものに反応しやすい性格の猫は、飼い主の後を追うように歩きます。また、飼い主が何をしているのか、近くで確認するために近寄ってくることも多くなります。

独占欲が強い猫

飼い主は自分のものという思いが強い猫は、常に飼い主についてくることがあります。また、かまって欲しがったり、膝に乗ったりして、他者から遠ざけようとする場合もあります。

撫でろー! 乗らせろー!

要注意!「分離不安症」の可能性

猫が飼い主に対して過剰な愛着や信頼感を持つことから、依存してしまうような状態になることがあります。すると、猫は飼い主と離れられなくなってしまいます。このような症状は、分離不安症と呼ばれます。

飼い主にずっとついてくる猫が、分離不安症になっていないか注意して観察してみましょう。

分離不安症の主な症状

  • 鳴き続ける
  • トイレ以外で排泄する
  • 家具や物を壊す
  • 自傷行為や脱毛
  • 食欲が落ちる

このような症状が見られたら要注意です。

分離不安症の原因

分離不安症が疑われたら、分離不安症に陥ってしまった原因がないかを考えてみましょう。代表的な原因には、以下のようなものがあります。

  • 飼い主への依存
  • 怖い経験
  • 環境の変化

飼い主にできる分離不安症の対処法と予防法

自立を促す工夫

分離不安症になってしまったら、猫が飼い主から離れてひとりでいられるように工夫することが必要です。代表的な対処方法には、以下のようなものがあります。

  • おもちゃやキャットタワーを活用して飼い主から離れられるように促す
  • 外出前にしっかり遊んで満足させる
  • 安心できるスペースを用意してひとりで過ごせるようにする

ストーカー行動をやめさせる方法

猫が飼い主にずっとついてくるのをやめさせるために、以下のような方法を試してみましょう。

  • ゲートやドアで区切って猫が入れない部屋や場所を作る
  • 猫がそのドアの前にいても無視してしばらく閉めてみる

分離不安への対応

分離不安症の猫にとっては、飼い主と離れて過ごすことが苦痛に感じられます。その状態を緩和して、飼い主がいなくても快適に過ごせるようになってもらう必要があります。

まず、飼い主が外出する際や、帰宅したときの反応を控えめにしてみましょう。飼い主が出かけるときに、猫に対して過剰に行ってきますと説明すると、猫が不安になることがあります。帰宅時にも、ただいまを言いすぎると、猫の方もテンションが上がってしまいます。猫の感情が安定するように、静かに外出し、静かに帰宅してみるのがおすすめです。

獣医師・行動学専門家への相談も検討。猫が分離不安症になる原因や、どのようなことを不安に思うのかはさまざまです。改善が見られなれば、いろいろなケースを知っている獣医師さんや専門家に相談してみましょう。

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