猫が喉を鳴らす「ゴロゴロ」という音は、猫が気持ちよさそうにしている合図だと言われています。多くの飼い主にとっても、癒しの音でしょう。猫とのコミュニケーションが取れているサインでもあります。猫がゴロゴロと喉を鳴らすとき、私たちは「気持ちよさそう」「甘えているのかな」と感じるためです。
しかし、猫がずっとゴロゴロをし続けている場合、単なる甘えや満足の合図ではないかもしれません。別の理由があるかもしれず、もしかしたら体調が悪いのかもしれないのです。
この記事では、猫がずっとゴロゴロしているときに注意すべき点について説明します。猫のゴロゴロの様子がいつもと違ったら、もしかして、と思ったら気をつけてください。
猫のゴロゴロ音とは?
撫でられたり眠ったりしているときの猫は、ゴロゴロと喉を鳴らすことがあります。通常のゴロゴロは猫がリラックスしているサインです。
気持ち良さを感じている、人に甘えたいという気持ちでいる、といったことを表しています。健康で満たされた猫に多く見られる自然な行動です。
- 飼い主の膝に乗っている
- お気に入りの毛布の上でうとうとしている
- ご飯を食べたあとでくつろいでいる
こうした場面でのゴロゴロは安心して受け止めてよいものです。
撫でられたり、膝乗ったりしたときゴロゴロするかなー
撫でられたいときなら…ゴロゴロする!
しばらく撫でられて、怖くなくなってからじゃないと…
呼ばれただけでもゴロゴロします!
ゴロゴロ音の仕組み
猫のゴロゴロ音は、喉の内部で声帯や仮声帯が規則的に振動することで発生します。喉頭にある筋肉が断続的に収縮することで、吸気と呼気の両方で音が出ると言われているものです。
ゴロゴロ音の周波数と癒し効果
猫のゴロゴロ音の周波数はおよそ20〜50Hzの低周波音です。この周波数は人間の副交感神経に働きかけ、リラックス効果をもたらすとも言われます。また、この周波数帯は骨や筋肉の修復を促すという説もあり、猫自身にも治癒効果がある可能性も指摘されています。
異常なゴロゴロとは
日常的なゴロゴロは、快適な環境やスキンシップによって自然に発生します。しかし、特に理由が思い当たらないゴロゴロや、ずっとゴロゴロが鳴り続けているという場合もあります。
これは異常行動かもしれません。音の強さや時間、猫の表情や行動を観察することが必要です。
猫がずっとゴロゴロしている原因は?

猫がくつろいている様子もないけれどゴロゴロしている、長い時間ずっとゴロゴロしているなどの場合は、通常のリラックスからくるゴロゴロとは違う原因があるかもしれません。代表的な原因を紹介します。
ストレス・不安による自己安定行動
猫は本能的に自分の気持ちを落ち着かせるためにゴロゴロ音を使うことがあります。たとえば、引っ越しや新しい家族の出現、生活環境の変化などでストレスを感じたときなどです。
猫は不安を和らげようとしてゴロゴロと喉を鳴らしているのです。表情がこわばっていたり、隅に隠れているのにゴロゴロしているときは、リラックスではなく自己安定行動かもしれません。
痛みや不調のサインとしてのゴロゴロ
猫は体に痛みがあるときも、痛みを和らげようとしてゴロゴロ音を出すことがあります。自己治癒の一種と考えられているゴロゴロです。
関節炎、歯のトラブル、腹痛など、さまざまな不調が関係していることがあります。特定の部位をしきりに舐めたり、丸まって動かないようなときは要注意です。
呼吸器や内臓の病気が隠れているケース
喘息や気管支炎などの呼吸器疾患、あるいは腎臓病や肝機能障害などの内臓疾患の初期症状として、猫がゴロゴロ音を出し続けることがあります。
これらの病気は外見では見分けることが難しいのですが、体の内部で進行していることがあります。早期発見が重要なので、異常を感じたら獣医さんに相談しましょう。
飼い主の注意を引きたい行動がエスカレートしている場合
猫は学習能力が高く、かまってもらうためにゴロゴロするようになることがあります。飼い主にかまってもらうために、ゴロゴロをするのです。
そのため、飼い主がゴロゴロに反応しすぎると、猫は過度にゴロゴロを続けることもあります。依存や分離不安の傾向を示すものです。
ゴロゴロ音が異常か判断するポイント
以下のような様子がないか観察してみましょう。いつもと違うゴロゴロだと感じたら注意が必要です。
- ゴロゴロする時間帯や長さが以前と違う
- 他の行動(食欲、排泄、動き)に変化がある
- 鳴き方や音質が変わった(低すぎる、高すぎるなど)
- 鳴きながら体を丸めて動かない
- 他の不調サイン(嘔吐、下痢、呼吸の乱れなど)がある
猫がずっとゴロゴロしている場合の対処法
ずっとゴロゴロしていると感じたら、猫からの異常や不調のサインかもしれません。以下のような対処ができないか検討してみましょう。
生活環境を見直す
猫が安心できる静かな空間や隠れ場所をつくりましょう。大きな音や動き、多すぎる人の出入りなどが、猫のストレスになっているかもしれません。また、多頭飼いの場合は、それぞれの猫が落ち着ける場所を確保することが大切です。
健康チェックと記録を習慣化する
体重、食欲、排泄の状態、遊びへの反応などを毎日チェックします。もしこれらの習慣や健康状態に異常があるときに、ゴロゴロの頻度や長さにも異常があれば、異変に素早く気づくことができます。
獣医師への相談タイミング
異常なゴロゴロが数日続いたり、他の不調サインが重なったら、早めに動物病院を受診しましょう。音声を録音して獣医さんに聞いてもらう、体重、食欲、排泄の状態について日記をつけるなど、診察時に役立つ情報を集めることもおすすめです。
ゴロゴロの奥にある猫の気持ち
猫のゴロゴロ音は、ただのかわいい癒し音ではありません。ゴロゴロは猫が心地よさを伝えるサインであると同時に、不安や不調を訴える手段になることもあるのです。
長く続くゴロゴロや様子のおかしなゴロゴロには、飼い主がいち早く気づき、適切に対応することが大切です。



